日本語教師のネットワークに新しい可能性
- 2017/9/15
- ぷらっとニュース
- ことばと学びでつながるなかまの会, 日本語教師
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「ことばと学びでつながるなかまの会」が主催する第1回日本語教育の夏フェスが9日、首都大学東京秋葉原キャンパスで開催された。日本語教師など「ことばと学び」に関心を持つ「なかま」を集めたこのイベントは、早稲田大学の中川千恵子氏の発音指導の講義とヒューマンアカデミー日本語学校東京校の辻和子、小座間亜依両氏の社会とつながるための日本語教育の講義を皮切りに、著作権、在留資格、介護の日本語などの注目セッションや、実践的なワークショップとして、CLIL(Content and Language Integrated Learning)で学ぶ日本語、読む・書く時のピア活動などが行われた。
約5時間にのぼる長時間のイベントにもかかわらず100名を超える参加者は、真剣なまなざしでセッションやワークショップに積極的に参加していた。
主催団体の世話人の石澤氏によると、もっと気軽に情報交換ができる日本語教師の交流の場をつくりたいと、団体として昨年末から企画をすすめてきた。これまで、数多くのワークショップに参加してきた石澤氏は当初、毎回どの会場でも見かける一定の参加者を想定していた。ところが実際には予想以上に「新しい人たちが来ていた」と語る。同氏は「この場をきっかけに出会ったなかまが、このつながりを活かして学び合っていってほしい」と述べ、意欲あふれる参加者たちの発言に満面の笑みを浮かべた。
予想を上回る日本語教育者たちが参加した背景には、近年の日本語学校の急増や、業界内で共通認識になりつつある日本語教師の質の向上という課題、さらには教育実践者たちの高いモチベーションがあるのだろう。または業界団体の研究会や学術学会のワークショップの場合は、心理的な敷居の高さを感じるのかもしれない。
とはいえ実践者同士の学び合いの場が様々な形で提供されていることは日本語教育業界の今の活気を表しているようにも思える。ことばと学びでつながるなかまの会は、あまたの研究会や団体のハブとしての役割を担いたいと、早くも次回のフェス開催に意気込んでいる。
ことばと学びでつながるなかまの会のホームページはこちら
https://komatsunajp.wixsite.com/mysitekomatsuna