全国各種学校日本語教育協会と日本語学校ネットワークが日本語議連や政党幹部に要望書提出 日本語教育推進基本法成立に向けて

全国各種学校日本語教育協会と日本語学校ネットワークが日本語議連や政党幹部に要望書提出 日本語教育推進基本法成立に向けて

一般社団法人全国各種学校日本語教育協会(堀道夫理事長)と一般社団法人日本語学校ネットワーク(大日向和知夫代表理事)はこのほど、「日本語教育推進基本法案」(仮称)の成立に向けた要請書を超党派の日本語教育推進議員連盟の河村建夫会長ら幹部と主要政党の幹事長に提出しました。

日本語教育は外国人の増加により重要性が高まっているにも関わらず、所管官庁が明確でないなど多くの課題を抱えています。このため、日本語教育推進議員連盟が2016年11月に発足し、日本語教育の振興のための法案作成に向けて様々な角度から検討されてきたと聞いております。そして、2年間の議論の成果として「日本語教育推進基本法案」の成案作成の最終段階を迎えているようです。

一方、今国会では政府提案の入管法改定案の審議が行われています。政府・与党と野党の間では、外国人材の受け入れ、技能実習制度、定住外国人、一時滞在外国人の家族、医療社会保障などの諸課題について活発な議論が展開されています。国会での議論は連日のように報道され、多くの国民の関心を集めています。

私たちは、こうした議論の高まりを受けて日本語教育推進基本法が国会に提出され、成立するよう強く願っています。日本語教育は外国人留学生のみならず就労外国人、定住外国人の家族、さらには地域の共生社会の実現にとって喫緊の課題だと考えているからです。入管法改正の論議に関して「拙速論」が出ていますが、外国人受け入れの重要な環境整備である日本語教育の法案の議論を迅速に進めていただきたいと考えています。

今回、私たちが政界の要人の方々に要望書を提出したのは、日本語教育推進基本法案が、一日も早く成立することを祈念しているからです。また、こうした機会をとらえ、国家戦略としての日本語教育の環境整備と進むことを大いに期待しています。

  なお、要請書は早期の法案の策定と今国会への上程を求めるものとなっており、議連の中川正春議連会長代行、馳浩議連事務局長、石橋通宏議連事務局次長、里見隆治議連事務局次長へも個別要請を行いました。また、二階俊博自由民主党幹事長、斉藤鉄夫公明党幹事長、福山哲郎立憲民主党幹事長、平野博文国民民主党幹事長宛にもそれぞれ提出しています。

 

 

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文責・ 一般社団法人全国各種学校日本語教育協会事務局

 

2団体の要望書は以下の通り。

*******

 

 平成30年11月8日

日本語教育推進議員連盟

会長河村建夫殿

一般社団法人全国各種学校日本語教育協会

理事長堀道夫

一般社団法人日本語学校ネットワーク

代表理事大日向和知夫

 

日本語教育推進基本法(仮称)の早期成立について(要望)

 

謹啓時下ますます御清祥のこととお慶び申し上げます。

私ども日本語教育機関関係者は,日本語教育推進議員連盟のヒヤリングを通じて、日本語教育環境の整備の重要性を表明してまいりました。

この度,「日本語教育推進基本法(仮称)」の制定を目指して,本臨時国会に提出する予定と伺っております。

私ども日本語教育機関関係者は,日本語教育に関する施策の推進が我が国において喫緊の課題であると考えますので,このたび議員立法として国会に上程される「日本語教育推進基本法(案)」の早期成立を強く要望いたします。

何卒お力添えを賜りますよう切にお願い申し上げます。

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