中国人の日本語作文コンクール最優秀賞者を囲む懇談会
- 2019/2/27
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中国人の日本語作文コンクール最優秀賞者を囲む懇談会
第14回中国人の日本語作文コンクール(日本僑報社・日中交流研究所主催)で最優秀賞(日本大使賞)に選ばれた復旦大学の黄安琪(こう・あんき)が来日し、2月26日、衆院第二議員会館で黄さんを囲む懇談会が開かれた。
「流暢な日本語で挨拶する黄さん(左は近藤議員、
コンクールの今回のテーマは「中国の若者が見つけた日本の新しい魅力」「日本の『中国語の日』に私ができること」「心に残る、先生のあの言葉」の3つ。前回を約250点上回る計4288点の応募があり、黄さんは「新たらしい魅力」のテーマに応募し、「車椅子で、東京オリンピックに行く!」と題した作文で、最優秀賞を受賞した。
黄さんの作品は、2008年の北京五輪を前にして交通事故にあい、車椅子の生活を余儀なくされた祖母を東京オリンピックに連れて行きたいという話。黄さんは短期交流プログラムで京都に留学してバスが車椅子のお客さんに丁寧に対応している光景を見て感激。そこに日本の魅力を見つけ、「おばあちゃんを東京へ連れて行くよ、車椅子で」と書いた。
囲む会には、日中友好団体やメディア関係者が出席したほか、日中友好議員連盟幹事長の近藤昭一衆院議員(立憲民主党)や、西田実仁参院議員(公明党)、伊佐進一衆院議員(同)が駆けつけ、黄さんにお祝いの言葉を贈った。
黄さんが日本語を勉強したのは、大学に入学してから。わずか3年半の短い期間でしゃべるだけでなく、極めてレベルの高い文章を書くまで日本語が上達した。この間、短期留学で京都に5カ月間滞在。作文の題材になった車椅子の人を乗せるバスを目の当たりにした。中国の作家、思想家でもある魯迅の作品を通じて日本文化が触れ、芥川龍之介や川端康成の作品に親しんでいる。また。黄さんは日本語以上に英語が上手だという。
黄さんはよどみのない日本語で受賞の喜びを語るとともに、「私の作文の中心は日本の進んだバリアフリーですが、私の目から見た日本の魅力はまだたくさんあります。日本ではまもなくオリンピックが開催されます。私は中国の若者として日中友好のために何ができるのかを考えています。日中友好の懸け橋として活躍できるよう頑張ります」と述べた。
また、黄さんは懇談会の途中、一時席を離れて自民党の二階俊博幹事長を訪れた。親中派議員として知られる二階幹事長は黄さんを歓迎し、「あなたのような優秀な若者がもっと日本に来て、日本をみてほしい」と語ったという。
復旦大学のある上海では、学生がインターンネットで勉強するなどして日本語のレベルが年々アップ。日本語のスピーチコンテストや作文コンクールだけでなく、プレゼンテーションやでディベートのコンテストも開かれているという。
最優秀賞をはじめ一等賞から3等賞までの計81点は「中国の若者が見つけた日本の新しい魅力――見た・聞いた・書いた、新鮮ニッポン」と題した作品集に収録。日本僑報社が出版、販売している。