日本語教育推進法案、一転して成立の見通しが不透明に

日本語教育推進法案、一転して成立の見通しが不透明に

日本語教育推進法案は18日の参院文教科学委員会で可決されたあと、19日の本会議で成立する見通しだった。ところが、18日の文教科学委員会に法案が提出されなかった。6月26日に会期末を控え、成立が確実視されていた日本語教育推進法案の動向が一転して不透明になった。

先にお伝えしたように、参院議院運営委員会は17日に翌日の日本語教育推進法案審議の議事日程を決めていた。それに先立つ文教科学委員会の理事会として同法案の審議入りを決めていた。ところがその後、国民民主党が異議を唱え、文教科学委員会は18日午前10時から審議が始まったものの、昼過ぎの理事会では予定していた日本語教育推進法案など議員立法の2法案を審議しないことを決めた。

関係者によると、国民民主党は与党に予算委員会の開催を要求。これに与党が応じないために対抗措置として日本語教育推進法何などの審議をストップしたとみられる。同法案は5月28日に全会一致で衆院を通過しており、国民民主党も法案そのものには反対していない。

今後は20日に文教科学委員会が開かれる予定が、国民民主党が反対すれば、同法案の審議は出来ない。週明けの25日も委員会が開催される可能性があるが、翌26日が会期末であり、来週に持ち越されると、成立の見通しはかなり厳しくなると思われる。

与野党の詳しい折衝の中身は外部からはわからないが、様々な駆け引きが水面下で展開されているよう。ただ、国民民主党も法案そのものに反対しているわけではない。「にほんごぷらっと」の読者の皆さんには、国民民主党に電話やメールで同法案の成立を働きかけてもらいたい。

 

国民民主党本部

〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-1
TEL:03-3595-9988(代表) FAX:03-3595-9961

https://www.dpfp.or.jp/form/contact/request

 

にほんごぷらっと編集部

にほんごぷらっと編集部にほんごぷらっと編集部

投稿者プロフィール

「にほんごぷらっと」の編集部チームが更新しています。

この著者の最新の記事

関連記事

コメントは利用できません。

イベントカレンダー

3月
29
1:00 PM こまつなキャラバン#03 -2025 in ... @ 愛知大学名古屋キャンパス
こまつなキャラバン#03 -2025 in ... @ 愛知大学名古屋キャンパス
3月 29 @ 1:00 PM – 4:30 PM
◆ワークショップ(13:00〜14:30)徳弘康代氏(名古屋大学特任教授)  「漢字でことばを増やし直感力を培う漢字学習の提案」 ◆ワークショップの後、講師と世話人による鼎談、交流会、書籍展示も行います。
1:30 PM 凡人社日本語サロン研修会 会話練... @ ECC国際外語専門学校2号館
凡人社日本語サロン研修会 会話練... @ ECC国際外語専門学校2号館
3月 29 @ 1:30 PM – 3:30 PM
凡人社日本語サロン研修会 会話練習で終わらせない!合意形成を目指すディスカッション [日 時] 3月29日(土)13:30~15:30(受付開始13:00)※日本時間   [会 場] ECC国際外語専門学校2号館(大阪市北区中崎西1丁目5番11号)   [対 象] 大学、日本語学校の日本語教員、日本語教育ボランティア、日本語教育に関心のある方   [定 員] 50名(会場での対面参加のみです) ※先着順、定員になり次第締め切ります   [参加費] 無料   [講 師] 香月 裕介 先生 下岡 邦子 先生 福原 香織 先生 (『留学生のためのディスカッショントレーニング』著者) [内 容] 日本語の授業で留学生がディスカッションをするときに、「ただのおしゃべりみたいになってしまうなあ」と感じたことはありませんか。本書は、「相手と協力的に意見交換を行い、一つの結論を出す(=合意形成をする)」ための表現や技術を学び、 留学生が適切にディスカッションに参加できるようになることを目的としています。 セミナーでは、これまでに行ってきた実践の様子をご紹介します。 また、本書に基づいたディスカッションを実際に体験していただきます。   [お問い合わせ・お申込み] 主催:凡人社 お問い合わせ・申し込み先(担当:凡人社/吉田)   E-mail:yyoshida@bonjinsha.co.jp   ※下記お申込みフォームかメールでお申し込みください。 メールでお申し込みの際はタイトルに 「日本語サロン研修会 3月29日」と入れて、本文に氏名・ご所属・ご連絡先をご記入ください。   お申込みフォームはこちら
4月
19
10:00 AM 凡人社オンライン日本語サロン研修... @ オンライン
凡人社オンライン日本語サロン研修... @ オンライン
4月 19 @ 10:00 AM – 11:00 AM
凡人社オンライン日本語サロン研修会『実践に基づく「やさしい日本語」の論点整理』 [日 時] 4月19日(土)10:00~11:00(オープン 9:40)※日本時間   [対 象] 日本語教育関係者、多文化共生に関心のあるすべての方   [定 員] オンライン:250名 ※ 先着順、定員になり次第締め切ります   [参加費] 無料 ※ 要予約、前日(4/18)17 時までに招待 URL を送ります   [講 師] 岩田 一成 先生(聖心女子大学)   [内 容] 『やさしい日本語ってなんだろう』(ちくまプリマー新書)を解説します。 10 年以上実践活動に関わって来て、まだまだ一般の人に「やさしい日本語」の理念は広がっていないなあと感じています。 病院関係者は英語志向が強いですし、学校のお知らせは規範に則って冗長なあいさつが冒頭部分を占領しています。 そして国や自治体の文書は細かい・抽象的・長い・硬い…といろいろなクセがあります。 これらは場面別にストラテジーを練る必要があると考えています。その際に大事な論点がいくつかあります。 ・「やさしい日本語」は話し言葉と書き言葉で別物である ・悪文追放は本来「やさしい日本語」運動とは無関係である ・メッセージの内容や社会制度が文章に強く影響を与える そんなお話をしたいと考えています。   [お問い合わせ・お申込み] 主催:凡人社 お問い合わせ・申し込み先(担当:凡人社/坂井) E-mail:ksakai@bonjinsha.co.jp   ※ 下記お申込みフォームかメールでお申し込みください。 メールでお申し込みの際はタイトルに「オンライン日本語サロン研修会(4/19)」と入れて、本文にご氏名・ご所属・ご連絡先をご記入ください。 お申込みフォーム→https://forms.gle/8A4mTHwVKRaUG3Y39
4月
27
4:00 PM オンライン読みもの作成入門講座 @ オンライン
オンライン読みもの作成入門講座 @ オンライン
4月 27 @ 4:00 PM – 7:00 PM
オンライン読みもの作成入門講座 概要 NPO多言語多読が作成した多読用読みものがどうやって作られているかを知り、実際に小グループで作る体験をしていただきます。初級学習者と中級学習者向けの2つの読みもののリライトを扱います。 ≫ 過去の報告を読む 講座の内容 多読用読みものの現状 多読用読みもののレベル分けについて 求められている題材とは? 初級向け、中級向けの多読用読みもの作成体験 作成した読みものへのフィードバック ※内容は参加者に合わせて変更することがあります 参加対象者 多読用読みもの作りに興味をお持ちの方 多読授業をやっている方で、ご自分の現場に合わせた読みものを作成したい方 NPO多言語多読の読みもの作りに参加したいとお考えの方 基本的に多読について知識がある方を対象にしていますが、多読について知識がない方は事前にご相談ください。

注目の記事

  1. 衆院解散で議員生活に別れ 日本語議連の中川正春さんが引退へ 衆院が9日解散されたが、日本語教育…
  2. 認定日本語教育の法案を閣議決定、国会に提出 政府は2月21日、「認定日本語教育機関」と「登録日…
  3. 「多文化ビジネス」に挑戦する株インバウンドジャパン 外国人向けの不動産事業で成功 在留外国人が…

Facebook

ページ上部へ戻る
多言語 Translate