外国人支援・多文化共生ネットの入管庁長官表彰

出入国在留管理庁は令和元年度の長官表彰(感謝状)を東海地方のNPOなどで組織する外国人支援・多文化共生ネット(代表、坂本久海子・NPO法人愛伝舎理事長)に贈呈することを決めた。後日、名古屋出入国在留管理局長から賞状を贈る。

同ネットは2019年7月に発足。愛知、岐阜、三重の3県の外国人支援のNPOなど12団体が加盟する。外国人支援の情報を共有し、相互理解を深める中で政府や地方自治体に支援策の助言や提案などを行っている。

政府が2018年12月に閣議決定した「外国人受け入れ・共生のための総合的対応策」の中に「外国人支援のネットワーク化」の施策が盛り込まれたのを受けて、名古屋入管局がその発足や運営に協力している。昨年12月には「外国人への行政サービスの向上など5項目(14件)の要望をまとめ「提案書」として政府に提出している。

入管庁は「全国で初となる外国人支援団体のネットワークを構築されたところ、これは外国人との共生施策に取り組む民間団体の在り方としてモデルになるもの」と評価。出入国在留管理行政に功労があった、としている。

「ネット」の坂本代表は、今回の入管庁の長官表彰を受けることに関して、以下のように感想を述べています。

「1990年の改正入管法の施行後、東海地区には多くの日系人が定住するようになり、各地で定住支援に取り組み活動が始まりました。地域で外国人住民に寄り添って得た経験、知見、ネットワークを元に行政に提言をする機会ができたことは、大きな前進でした。広域で各団体と協力関係が築けたことも、今後の活動にとって非常に大きな財産になりました。

今回入管庁長官から、感謝状をいただけることになったことはとても嬉しく思います。私たちの声を受け止めて、その活動を評価していただけたことは、これからの活動に大きな励みとなりました。これから世界中が新型コロナウィルスの影響で厳しい状況が進むでしょう。日本で暮らす外国人が、社会から漏れることなく安心して暮らせるように、最善を尽くしていきたいと思います」

 

 

 

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