AJALTの関口明子理事長が文化庁長官表彰

公益社団法人・国際日本語普及協会(AJALT)の関口明子理事長が12月17日、文化庁の宮田亮平長官から長官表彰を受けた。「永年ににわたり、日本語教育の専門家として日本語教育人材の養成・研修に尽力するなど、我が国の日本語教育の発展に多大な貢献をしている」というのが表彰の理由だ。

関口理事長は新潟県出身。1982年に日本語教育の草分的な組織であるAJALTに入会した。ビジネス人材の教育が主流だったAJALTにあってインドネシア難民や技能実習生などの日本語教育にも携わり、日本語教師の育成、教材づくりなどもけん引。また、日本語教育のボランティア活動にも積極的に取り組んだ。2014年6月にAJALTの理事長に就任し、組織のリーダーとしても活躍してきた。

日本語教育は外国人受け入れの際の重要な施策である。政府は2018年12月の入管法改正で「特定技能」という外国人労働者の受け入れのための新たな在留資格を創設した。翌年の6月には日本語教育推進法が施行され、法律に基づく日本語教育推進の取り組みが始まった。関口理事長は今回の表彰について「私がいただくなんて、もったいないこと」と謙遜するが、グローバル化が進展する中での関口理事長の長官表彰は、政府が日本語教育の重要性を認識した「あかし」でもある。

令和2年度文化庁長官表彰を受けたのは77件(76人、1団体)。文化振興に優れた功績を残したとされる分野は、日本語教育のほか、映画、演劇、歌舞、料理、文化財保護などにもおよび、歌手ではいしだあゆみさん、小林幸子さんらも表彰された。

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