日本語教育推進法と「にほんごぷらっと」の役割
- 2019/6/23
- 多文化共生, 時代のことば
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日本語教育推進法と「にほんごぷらっと」の役割
日本語教育推進議員連盟の皆さんの問題意識が詰まった日本語教育推進法が通常国会終盤で成立しました。私たちは3年ほど前、議員連盟の発足の動きに合わせて「にほんごぷらっと」を開設しました。議員連盟の活動を記録し、より多くの方に日本語教育の重要性を知ってもらうことが必要だと考えたからです。
サイトには「なぜ、いま『にほんごぷらっと』なのか?」と題した「ご挨拶」の文章を載せました。その中に「日本語教育推進基本法が成立し、政府が主体的に日本語教育をリードする態勢が整った時、その役割はより重要になると確信しています」と書きました。法律名は少し変わりましたが、日本語教育推進法が誕生したいま、改めて「にほんごぷらっと」の役割の在り方を考えてみたいと思います。
日本教育推進法に目を通すと、この法律は日本語教育の推進を国や地方自治体の「責務」と規定し、その「目的」として「多様な文化を尊重した活力ある共生社会の実現に資する」ことと「諸外国との交流の促進並びに友好関係の維持発展に寄与する」ことを掲げています。その目的に向けてどのように施策が実施され、世の中がどう変化するかをウォッチすると同時に、その実践を後押しするための情報を発信する――「にほんごぷらっと」の役割、使命をこう考えたいと思います。
「にほんごぷらっと」は、メディアとしては小規模な存在です。世の中への影響力では大手のメディアに遠く及びません。しかし、「時代を見抜く力」や「グローバル化の流れを読む力」は引けをとりません。むしろ優位にあると信じています。
「共生社会」とは何か。それはどのように構築すべきなのか。諸外国との交流のあるべき姿は……。簡単に答えは出てこないと思いますが、そうした問いを反芻し、考えを深化させる場として「にほんごぷらっと」を活用できればと考えています。
日本語教育情報プラットフォーム代表世話人
にほんごぷらっと編集長
石原 進