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言語文化教育研究学会 第56回例会「日本語教育においてProject Based Learningは可能か―奥多摩日本語学校の挑戦―」
- 2018/4/16
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日本、〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1丁目6−1
言語文化教育研究学会 第56回例会「日本語教育においてProject Based Learningは可能か―奥多摩日本語学校の挑戦―」
http://alce.jp/monthly/#n56
https://www.facebook.com/events/1618598318260449/
●日時:2018年5月19日(土)14:00~16:00
●会場:早稲田大学早稲田キャンパス22号館502教室
●話題提供者:平澤栄子さん(奥多摩日本語学校)
※奥多摩日本語学校facebookページ
https://www.facebook.com/BITokutama/
●参加費:無料
●予約:不要(当日、直接会場にお越しください)
●お問い合わせ:project@alce.jp(企画委員会)
●趣旨:
奥多摩日本語学校は、外国人留学生の日本語教育とITエンジニア養成を目的とする日本語教育機関である。同校は、奥多摩町(東京都西多摩郡)が公募した「旧古里中学校校舎等活用事業」において採択された「OKUTAMAプロジェクト」の一環として、2017年10月に開校した。同校は情報科学技術を専攻し、学士を有するものを入学資格としている。そのため、在籍する学生は、基本的に卒業後、IT企業に就職したり、ITエンジニアとして起業することなどを目指している。
本研究会では、当校での1期目、2期目の取り組みを実践例として、タイトルに掲げた問いを話題提供として提示したい。
まず、当校での取り組みを簡単に説明する。当校では、テキストを使用した従来型日本語教育、いわゆる文型積み上げ式の日本語教育は行わず、プロジェクトベースの授業(Project Based Learning、以下PBL)を採用した。2017年10月〜12月の1期目では、「奥多摩町のためのIT技術を使ったサービスのプロトタイプを考え、プレゼンする」ことを目標とするプロジェクトを実施した。具体的には、奥多摩町住民へのインタビューやアンケート調査、事例研究などを行ったうえで、それらの結果にもとづき、実際に学生たち自らサービスを考え、奥多摩町の住民にプレゼンテーションを行った。
学期の最後に行われたプレゼンテーションは、全て日本語で行われ、日本語教育という文脈においては、一定の効果があったと言える。しかし、本来の目的である「ITエンジニアの育成」という文脈においては、彼らの考えたアイデアは、十分に考え抜かれたものであったとは言い難く、どこか「やらされている」という感覚が否めないものであった。また、学生からは、「もっと文法や言葉を勉強したい」という声も上がった。さらに、経営陣からは、「日本語教師にPBLは無理ではないか」という指摘もあった。そこで、カリキュラムについてもう一度検討し、2期目(2018年1月〜3月)の実践を行った。
本研究会では、この2期目の実践例をもとに、日本語教育においてPBLは可能か、また、可能でないとしたら、何が問題なのかを改めて考えてみたい。